滋賀県本「東京近江寮食堂」

藤本屋

2015年12月06日 16:20


「東京近江寮食堂」



東京にある「近江寮」という、滋賀県民の為の宿泊施設を舞台にした小説です。

中には滋賀にまつわる料理や食材がたくさん出てきます。

冒頭から、主人公が朝食に、ツルヤさんのサラダパンを頬張る場面が出てきます。

この主人公の家はたしか南の方なんですが、サラダパンって県南部のスーパーにも売ってるんですか?


他には、滋賀県名物の鮒ずしや日野菜漬け・丁じ麩・もろこ、それに湖北の郷土料理「鯖そうめん」なんかも出てきて嬉しかったです。

また、方言も満載。湖北の私にはちょっとなじみの薄い言葉ではありましたが、「あ、湖南出身の友達がこんな風にしゃべってやんたなあ…」というセリフまわしで、主人公のおばちゃんがしゃべっていました。

そう、この本の主人公は還暦間近のおばちゃんなのです。

それから、この本で初めて知ったのですが、東京に滋賀銀行の支店があるのですね。そのことに文中で主人公が驚いているんですが、私も同じように驚いてしまいました。全くの無知ですねえ。滋賀銀行の関係者様すみません。


そんな滋賀県民を喜ばすアイテムだけではなく、小説としてもしっかり感動させられて、読後は心の中ががじんわりする、そんな温かいお話でした。

県民の皆様、是非一度読んでみて下さい。書店の地元作家さんのコーナーにあるはずです。

そうです、著者は滋賀県の方なのです。それもうれしいですね。




関連記事