› 藤本屋の和菓子彩々 › 2016年05月

2016年05月28日

上生菓子「青梅」

「ねりきり」という言葉を、このブログでよく使います。

この「ねりきり」、知っておられる方は和菓子通…といったところでしょうか。

なにをかくそうこの私、ここに嫁いで来るまでこんな言葉聞いたこともありませんでした。


ブログにて再三ご紹介をしています「上生菓子」というものがあります。この上生菓子の材料になるものには通常『こなし』と呼ばれるものと、『ねりきり』と呼ばれるものと、大きく分けてふたつあります。(ほかにも、ういろう生地や寒天等があります。)


どちらも白あんなのですが、『こなし』の方はその白あんに小麦粉、寒梅粉を混ぜて蒸して作ります。

対して『ねりきり』は、白あんに求肥・薯蕷などを入れて煉って作ります。

当店の上生菓子は、こちらの『ねりきり』の餡を主に使っています。


今日ご紹介の上生菓子も、そのねりきりあんでこしらえたものです。

上生菓子「青梅」

白いねりきり餡をうぐいす色と赤色とに二種類色づけします。

中心は小豆の黒餡。その上に赤色のねりきりを少量置き、それをうぐいす色のねりきりで包み梅の形に成形。そして木べらでくぼみをつけます。


上生菓子はお薄や濃茶等お抹茶の時の茶菓子…というメージがあるので、皆さん普段使いには敬遠されるようですが、そんなことはありません。日常のお茶うけに、お気軽にご注文下さい。女子会のデザートに、家で家族といっぷくに。日本茶はもちろんのこと、紅茶やコーヒーにも意外と合うもの。

もうすぐ6月。うっとおしい梅雨を、美味しいお茶とお菓子でのりきってください。

上生菓子は予約制になります。


一個 170円です。

☎ 0749-62-0804

ホームページはこちらです。


  


Posted by 藤本屋 at 14:02Comments(0)上生菓子

2016年05月20日

上生菓子「青かえで」

「ぬくとうなって来ましたねえ。」
と、ついこの間までそんな会話をお客さんとしていたような…。

けれどここ2、3日、お客様の方から開口一番
「今日は暑いねえ。」
と、みんな言われる。
「ほんと暑いですねえ。」
と、しみじみ返す。


歌人、俵万智さんの歌にこんなのがある。
 「寒いね」と話しかければ「寒いね」と答える人のいるあたたかさ

この「暑いね」バージョンをここのところ繰り返しているのだ。
お客さんとの暑いね寒いねのやりとりで、気持ちをほっこりさせてもらっている毎日。幸せ者だ。

しかし、暑い時のほうが「暑いねえ。」とひんぱんに言いたくなるのは、それが苦手なせいだろうか。


5月の上生菓子をもうひとつご紹介。
「青かえで」


昨日これを手渡したお客様が、
「爽やかやねえ。」
と言って下さった。
一年で最も緑の映える季節。



上生菓子は予約制になります。

一個 170円です。

☎ 0749-62-0804

ホームページはこちらです。



  


Posted by 藤本屋 at 11:25Comments(0)上生菓子

2016年05月18日

上生菓子「バラ」「富貴草」

日本には四季があり、その四つの季節は何があろうといつも順番を間違えることなく必ずやってきてくれます。
あたりまえのことですが…。

今日、久しぶりに通る道すがら、美しい田んぼの水鏡が見られて、ああまた今年もこの季節がやってきたなあと、しみじみ思ったものです。
とはいえ、農家の方々が田植えをされたのは、おそらくゴールデンウィークのころ。気が付くのが遅すぎ…ですね。

みずみずしい田んぼの横てには、陽に照らされて黄金色に輝く麦の穂が、ゆらゆらと気持ちよさげに五月の風に揺られておりました。
素敵な日本の風景です。

風薫る五月。気持ちのいいお天気が続きますね。

さて、五月後半の上生菓子のご紹介を。

「バラ」




「富貴草」



どちらも煉りきりあんの中に小豆のこしあんが入っています。

「富貴草」は牡丹の花の別名です。

文字通り、高貴な花のお菓子がふたつ。美味しい新茶とともにいかがでしょうか。


上生菓子は予約制になります。


一個 170円です。

☎ 0749-62-0804

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Posted by 藤本屋 at 14:18Comments(2)上生菓子

2016年05月13日

秀吉ゆかりの和菓子「十八万石」

「長浜に、秀吉さんは何年くらいやあたの?」
と、先日観光のお客様に聞かれ、
「え、ええっと~~」と即座に答えられなかった私。勉強不足でした!

で、調べたみましたら…

豊臣秀吉がまだ羽柴秀吉と名のっていた、天正2年(1574年)に長浜城が建立されていました。
そして、大阪城ができたのが天正12年(1584年)。
大阪城ができてすぐ大阪にお引越しされたとするなら、秀吉さんが長浜におられたのは10年ほど…。

と思いきや、天正10年(1582年)、本能寺の変にて信長が亡くなり、明智光秀を山崎の戦いで破った秀吉は、その山崎城を居城とした、と書いてあります。
ということは、結局長浜に秀吉さんがいた年数は、8年。
意外と短いなあ…というのが正直なところ。しかもその間、あっちこっちの戦に出向いていったりして、長浜でじっくり家族と過ごしたことがあまりなかったということ。

そういえば、大河ドラマで戦国時代が舞台になれば、必ずといっていいほど長浜城の場面が出てはくるのですが、あっという間に次の舞台に行ってしまうのですよね。しかし、それも納得。

けれど、長浜は秀吉ゆかりの曳山祭りなどもあり、いまだに太閤さん贔屓な方が多いようです。
「豊国神社」もあります。

ついでに紹介させて頂けば、当店自慢の秀吉ゆかりの和菓子
[十八万石]


羽柴秀吉37歳の時、長浜城を建立。その当時の石高が18万石だったことにちなみ名づけましたお菓子です。
餡入りの落雁です。ニッキのよい香りがします。

秀吉贔屓の方も、そうでない方も是非一度ご賞味下さいませ。
  


Posted by 藤本屋 at 15:46Comments(0)長浜銘菓

2016年05月01日

ちまき

遠い昔の情景をよんだ歌。

「♪♪ 柱の傷はおととしの、五月五日の背比べ、ちまき食べ食べ兄さんが測ってくれた背の丈…♪♪」


五月に入りました。当店でもちまきの販売をはじめました。

当店のちまきはちょっと変わっていて、こんな三角の形。

中には、あんこもなにも入っていない、シンプルなお団子状のものがコロンと包まれています。


笹の葉には防腐作用があり、ずいぶん昔から食べ物を包むのに重宝されてきたようです。

笹の葉のよい香りがしますよ。おひとついかがですか?


先の歌、二番の歌詞では、遠くの山々も背比べをしていると歌われています。本当に、山々がきれいに並んで背比べしているように見えます。五月晴れ。山滴る初夏の装い。


☎ 0749-62-0804

ホームページはこちらです。

  


Posted by 藤本屋 at 11:25Comments(0)季節菓子