
2016年06月10日
ドリアン助川「あん」
日がな一日本を読んでいたい。それが私の願望です。かないませんが…。
本が好きです。特に小説を多く読みます。
図書館や本屋さんで、タイトルに和菓子に関する言葉が入っているものを見つけると、ぴたっと足が止まります。
そのぴたっと足を止められた数々の本をこれからご紹介していきたいと思います。
ほんのお一人でもその和菓子小説を読んで、和菓子そのものに興味をもってもらえたら…。
それでもって、当店に足を運んでいただけたらどんなに嬉しいだろう…。
そんなよこしまな思いもございます。申し訳ございません。
さて、第一回目は映画化もされたこちら。
『あん』
映画で樹木希林さんが扮する主人公が、生涯あん(餡)を丁寧に炊き続け生きてきた。ざっくり言うとそんなお話です。
そこには表紙にもあるように、どら焼きが出てきます。
どら焼き店の店長が、主人公のおばあさんにあんこの炊き方を教わるシーン。汗の流れる様子が手に取るように伝わってきます。そしてどら焼きの焼けるいい香りが、読みながら鼻をくすぐるようでした。
この物語はハンセン病について語られています。正直詳しい知識のない私には、どこか遠い話のように思えてしまったのですが、本の裏表紙にあった言葉「生きる意味とはなにか」に集約されている、深い作者の思いが伝わってきます。
当店にも当然ながら「あん」があります。
ただの「あん」ではあるけれど、時には誰かの特別な「あん」になるのかもしれないなと、うれしくもあり、身の引き締まる思いにもなります。
和菓子に興味のある方もない方も、樹木希林さんのファンの方もそうでない方も、是非読んで頂きたい一冊です。
この映画化にあたり、主人公の徳江さんは樹木希林さん以外に考えられなかったのではないかと思うほど、ドンピシャのキャストだと思います。映画見てないですが…(笑)
どら焼き、食べたくなってきました。残念ながら当店では作ってないのです。残念!
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