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2016年04月18日

長浜名物「がらたて」始めました。

たくさんの人の思い出をのせて、桜の花びらが川面を流れていったのは、もう一週間以上も前のこと…。季節の移り変わりの早さを感じます。

さて、これからは新緑の季節。そして、田んぼではもうじき田植えが始まりますね。

ほんの少しだけ前の時代の話。
田植えの合間のいっぷくに、長浜ではよくこのお菓子が食べられたと聞いています。

『がらたて』
長浜名物「がらたて」始めました。

今日来て下さったお客様が、
「昔、田植えの後にみんなでこれを食べたのよ。重箱の中にいっぱい詰まっててね。もう40年も食べてないから、なつかしい!」
とおっしゃっていました。

『がらたて』とは葉っぱの名前。山帰来(サンキライ)やサルトリイバラなど、さまざまな名前をもつこの葉っぱ。
主に西日本の山に自生し、赤い実の成るつる性の植物です。

昔はこの葉っぱを採り、それに各家で作ったお餅(おまんじゅう)を包み、蒸して食べたようです。
田植え見舞いといわれる習慣がまだ残っている頃は、お嫁さんの実家から、この『がらたて』がたくさん届けられたそうです。

そんな長浜の郷土菓子ともいわれる『がらたて』ですが、最近は和菓子屋で作るのみとなってしましました。
(いや、家で作ってるよ…と言われる方もおられるかもしれませんが。)

どんなお菓子かと言えば、周りの白い皮は小麦粉でできており、中は粒あん。二枚の葉っぱにおまんじゅうをはさみ、セイロで蒸しています。葉っぱのよい香りがします。

昔なつかしい素朴な味。是非、ご賞味下さいませ。


☎ 0749-62-0804

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長浜名物「がらたて」始めました。



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Posted by 藤本屋 at 16:02│Comments(4)季節菓子
この記事へのコメント
藤本屋さん こんばんは〜!

長浜の「がらたて」ですか? 初めて聞く菓子の名前ですから
調べてみました。湖北でも「がらたちぱっぱ」多賀町では
「ぼんがら」とか、それに小麦生地だから「がらたて餅」では
ないんですよね、、田の準備をしながらひとやすみ!生活に
溶け込んだお菓子は懐かしく楽しいですね。信楽、多羅尾では
朴の木が多いので「朴葉もち」、地元では「柏もち」って云うんだよ!!って教えてもらいました。

> たくさんの人の思い出をのせて、桜の花びらが川面を流れていったのは、もう一週間以上も前のこと…。季節の移り変わりの早さを感じます。とってもきれいな表現ですね〜♫ ペコリ、
Posted by 風 at 2016年04月20日 20:31
また、この季節が来ましたねぇ~!!!

葉っぱの香りいっぱいのがらたては、最高です!

昔、まあるい葉の下のつるのとげに ひっかかれながら 
里山を走りまわっていました。
Posted by 夕月 at 2016年04月21日 05:22
風さん、ありがとうございます。「ぼんがら」は初めて聞きました。他にも、「がらくた餅」なるちょっとかわいそうな名前もあるそうです。
この葉っぱを使って「柏餅」をこしらえなさる地方もあるので、五月の節句にもこれがよく出ます。
それにしても、本当に季節があっという間に変わって行ってしまうので、気持ちが追い付かない今日この頃です。
Posted by 藤本屋藤本屋 at 2016年04月21日 11:13
夕月さん、ありがとうございます。そう、これにはトゲがあるんですねえ。夕月さん、さぞかし楽しい子供時代を過ごされたんでしょうねえ。ちょっとうらやましいです。やんちゃなお子様だったのかしら?
Posted by 藤本屋藤本屋 at 2016年04月21日 11:18
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